7月31日(金)、8月1日(土)の2日間、静岡・エコパスタジアムにて「ももいろクローバーZ 桃神祭2015 エコパスタジアム大会」が開催されます。ももクロにとって静岡県はリーダー・百田夏菜子の地元であり、またエコパスタジアムは45000人以上もの客席数を誇る巨大スタジアムです。1日目は「御額様ご来臨」、2日目は「遠州大騒儀」というサブタイトルがつけられたこのライブ。ライブを間近に控えたももクロメンバーに、このライブへの思いを語ってもらいましたので、ぜひご覧ください。

■桃神祭2015インタビュー INDEX

百田夏菜子佐々木彩夏玉井詩織有安杏果高城れに

■次にライブをやるならエコパがいいってずっと思ってた

──いよいよ2015年の桃神祭が近づいてきました。まず、百田さんにとって桃神祭とはどんなライブですか?

ももクロのライブの中で「どのライブが一番好き?」って聞かれたら「桃神祭が一番好き!」って答えてしまうような、そんなライブが夏の桃神祭です。このライブは「バカになる」とか「楽しむ」ということがテーマなんです。他の季節ごとのライブももちろん楽しいというのは当たり前なんですけど、春はその年の始まりの緊張感だったり冬はその1年の集大成だったりと、ちょっとキリッと締まったところがあります。でも夏のライブは何も考えないでただただ遊んで、ただただふざけるっていうライブ(笑)。とにかく何も考えないでみんなで楽しめちゃうライブです。

──今年は百田さんの地元である静岡・エコパスタジアムでの公演です。過去にはMr.Childrenさん、B’zさん、SMAPさん、EXILEさん…とそうそうたる方々がライブを行ってきたスタジアムですが、女性アーティストでここでライブをするのはももクロが初めてなんですね。百田さんはもともとこの場所でライブをやりたいと思っていたんですか?

はい。「次にライブができるならエコパがいい」って思っていました。静岡県では一番大きい会場だし、エコパにいろんなアーティストさんがライブに来るとなると、静岡県中が大騒ぎになるんです(笑)。「今度、来るらしいよ!」って。それぐらい、静岡県民的には嬉しいことだし、なんというか…誇らしい会場なんです。だから「次に静岡でライブをするときはエコパで出来るぐらいに大きくなっていたいな」という思いがずっとありました。実はこれまで静岡でライブをすることは、本当に申し訳ないのですが私にとってはちょっと抵抗があって…。

──それはどうしてですか?

やっぱり本当に地元すぎて恥ずかしかったというか…。私の中では静岡にいるときは仕事のことを考えず、新幹線でびゅーんって東京に行くと仕事モードになる、というような切り替えみたいなものがあって、地元にいるときには友達とも仕事の話はまったくしないんです。だから地元でライブをやるとなると友達とか親戚とかが来てくれるのが、なんだか参観日のような恥ずかしさがあって(笑)。でも、エコパでライブが出来るぐらいになれたら…エコパだったらみんなに観に来てほしいっていう気持ちがありました。だから今回、エコパでライブが出来ることが決まったときは本当に素直に嬉しかったし、私の中では今、一番いいタイミングでエコパでライブが出来るっていう気がしているんです。

──そう思えたのは自分の中でエコパでライブができるぐらいももクロが大きくなったという感覚があるから?

「ここまでのレベルまで来たぞ!」というよりは、これまでいろんな経験をさせてもらったからこそ「今だったら出来るかも」って思えたというか。ありがたいことに、高校を卒業したぐらいから浜松の「やらまいか大使」とか静岡でのお仕事もいろいろとやらせていただくようになって、そうやって静岡のお仕事をすると、本当に静岡県民の人がすごく喜んでくれたりして。そういういろんな出会いや経験があった上でのエコパだったから、今回は地元でやれて嬉しいって心から思えたんです。

──エコパでは参観日の感覚ではなく、堂々とみんなにももクロのライブを観てほしいと思えたと。

うん、観てほしい!観てほしいですよ、本当に。私、普段は静岡の友達に自分のライブの情報を連絡したことってなかったんです。でも、エコパでライブが出来ることになった途端に、今回は「エコパでやるんだけど!」ってみんなに言いたくなったの(笑)。本当に素直に嬉しくて、「みんな観てー!」とか「みんな聞いてー!」みたいなテンションで(笑)。

──やっぱり他の大きい会場とも違う、エコパスタジアムという会場への特別な思いというものがありますか?

それはあります!エコパでやるって決まったときは本当に「きたー!!!」って思ったもん。たぶん、待っていてくれているファンの皆さんも、静岡近辺の人は「きたー!!!」って思ってくれてると思う。でも…静岡じゃない人は、もしかしたら「うわー、そんな遠いところで…」みたいな感覚があるかもしれません。でもね…私も毎日東京まで通ってるんだから、できればみんなも1日ぐらい、静岡に来てみてほしいの(笑)。

■私が全力で皆さんにおもてなしをします

──1日目の7月31日の公演にはサブタイトルとして「御額様ご来臨(おでこさまごらいりん)」というタイトルが掲げられています。「おでこさま」ということは、やっぱり1日目は少なからず百田さんにフォーカスされるわけで。この1日目はどんなライブになりそうですか?

私が全力で皆さんにおもてなしをします!「ようこそ静岡へ!」という気持ちでみんなをおもてなししたいし、来てくれた皆さんへのプレゼントがいろんなところに散りばめられているようなライブにしたいんです。例えばライブでは、セットリストにみんなが喜んでくれそうな曲を入れたいなと思っています。

──百田さんから皆さんにプレゼントしたい曲?

はい。「JUMP!!!!!」という曲で、「天使とジャンプ」というドラマのときにやった曲なんですけど、すごくいい曲でね。ファンの人からも「ライブで聴きたい」っていつもすごいリクエストをいただいてたんです。メンバー内でもこの曲をやりたいってよく話には出るんですけど、振りがついていなかったりして、リクエストがあるのになかなか出来なくてもったいない曲で。だから今回のタイミングで「『JUMP!!!!!』をやりたい!」と思ってみんなに話したら、1日目に出来ることになりました!ライブで初お披露目します。ちょっとだけ番組でやったことはあるけど、ライブではやってないし、これまではみんなCDとかで聴いてるだけの曲だと思うんだけど、それをライブで聴いたら「うわーっ!!」ってなる感じ?その感覚をぜひとも味わってほしいなって思います。きっとみんな喜んでくれるんじゃないかなあ。

──おお!これまでライブでやったことの無い曲が初披露されると。

あと、ライブ前からみんなにちょっと幸せになってもらいたいなという思いがあって、1日目は「御額様」という像が皆さんをお出迎えします。私じゃないですよ?(笑)私ではないんですけど、その御額様のおでこをスリスリするとご利益があるらしいんですよ(笑)。私が御額様に幸せをたくさん入れておくので、良かったらおでこを触っていってほしいなって思います。それと、これは2日間を通してですが、静岡の皆さんが協力してくださって、静岡銘菓の「こっこ」というお菓子が今回「かなこっこ」として8個入りで販売されたり、「治一郎」という私がよく差し入れに持っていくバウムクーヘンが最初で最後の「もも味」を出してくれることになったり。私もekubornっていう雑貨のお店を出したり…ほかにもまだ何かできないかいろいろ考えたいと思っていますが、せっかくみんなに静岡に来ていただくし、せっかくももクロのライブに来ていただけるなら、このエコパでのライブはいろんなプレゼントが詰まったような場になってほしいなって。本当に皆さんに楽しんでもらいたいです。

■ここから先のももクロをまだまだ観てもらいたい

──そのぐらい、エコパでのももクロを観てほしい?

観てほしい!やっぱり私たちはライブという場所を一番大事にしてるので。年に1回のお祭りに行くような気分で、地元の夏祭りみたいな感覚でお祭りを楽しんでほしいなと思います。新しい方はもちろん、国立競技場でのライブが終わってから、最近あまりライブに来ていないモノノフさんにもぜひ来てほしいなって思います。静岡ってなかなか来やすい場所じゃないけど、でもいろんな方にこのエコパでのライブを観てほしい。ずっと来てくださっているモノノフの方にはガンガンそういう人たちを引っぱってきてほしいなっていう思いはありますね。私たちはもうずっと、前に進んでるんですけど…あの、まあちょっと来ないのはいいんだけど、たまには来て、観てもらわないと!(笑)

──今のももクロを観てほしいと。

はい。ここから先のももクロをまだまだ観てもらいたいという思いはすごくあります。歌やダンスはずっと続けてきているもので、だからこそ「今」が一番いい状態でありたい。歌もダンスも表現力も。かわいさとかカッコよさとかも(笑)。何にしても「今のももクロ」が一番いいねって言われたらいいなって思っているし、国立のときよりも確実に成長できてるなって思えるから、今のももクロを観てほしいんです。観に来ていただかないとそれを感じてもらうことができないので。

──百田さんから見てほかのメンバーもそれぞれ成長していると思いますか?

はい、思っています。みんなを見ていてすごいなっていつも思う。自分たちで言うのもなんですけど(笑)、メンバーみんなが常に少しずつ成長しているから、みんなでみんなを高め合ってるというか。1人でいきなり「10」の成長はできないですけど、5人でやると、1人が「1」上がると全体で「5」上がるんです。ももクロってみんながそんなに器用じゃないですけど、でもみんながちょっと頑張れば5倍増して見えるというのはももクロのとてもいいところだなと思います。

──初めてももクロのライブを観るという人たちにはどんなところを観てほしいですか?

「あ、これがももクロのライブか」というものを観てほしいし感じてほしいです。いつもどんちゃん騒ぎなんですけど(笑)、でも、その空間がすごい素敵だし、楽しい。もちろん、映像を観てもらっても伝わるものはありますが、でもやっぱりあの空間の素晴らしさを生で観て、感じてもらいたいなって思います。

──お話しを聞いていると、やっぱり今回の桃神祭は何から何まで特別な感じがあります。

それはもう、桃神祭はお祭りですからね。私としてはやっぱりももクロは今が一番いいって思ってるし、「絶対今までで一番いいライブにしてやる!」って思っています。なので皆さんぜひ静岡へバカ騒ぎしに来てください!

取材・文 / 富樫奈緒子 撮影 / 塚田亮平

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